2001年 全日本選手権フォーミュラ・ニッポン
第4戦 RACE REPORT
フォーミュラ・ニッポン 第4戦 <予 選>
6月2日(土) ・天候/晴 ・コース/ドライ ・出走台数/21台
予選2回目、終了間際に2度の赤旗中断。
ニュータイヤでのアタック、不発に終わる!
公式練習(6/2 9:15〜 COURSE/ドライ 60分間)
 開幕戦から前回MINEでの第3戦まで決勝本番までのマシンコンディション、加えてチームに流れるリズムはすこぶる好調だった。同様に今回ここ富士においても勝利へのモチベーションはトップチームと対等に高められている。目標は予選においてスターティンググリッド6番手以内。狙うはもちろん表彰台。最後の詰めを欠いたこれまでの結果 を反省し、チームは高速サーキット富士スピードウェイで一気に挽回を期す覚悟である。 すべては白熱の決勝バトルを制するために・・・。
 土曜日午前9時15分開始の公式練習走行。野田選手は開始早々にマシンのアンダーステアを察知しピットインした。小刻みな調整作業を繰り返したが思うような手応えが得られない。同時に予定していた富士用のセッティングメニューを順次試すもののこちらもタイムアップに結びつかない。原因となっているコーナーでのグリップ不足が続く中、野田選手とメカニックはDoCoMo通 信システムによる懸命なマシン調整を続けた。さらに、今回チームはアメリカ・オーリン社のダンパーを新たに投入していたが、これに関しても顕著な効果 は見られず、1時間の公式練習は終始セッティングの方向性をつかめないまま終えてしまった。ヤレック選手は高速サーキットでの経験を積むために周回を重ねることに専念。ピットイン、アウトを繰り返し予定のメニューを消化した。
公式予選1回目(6/2 11:40〜 COURSE/ドライ  45分間)
68・野田選手/朝の公式練習で使用したタイヤで予選1回目に挑む野田選手。数周のウォーミングアップの後、予定していたセッティングでのチェック走行に入った。この段階で1分18秒台をコンスタントにマーク。古いタイヤでこのタイムはセッティング作業の方向性に無理がない証であろう。ラスト10分、ニュータイヤで最初のアタック。ラスト3〜4Lap で5番手のタイムをマークし、これが1回目の記録となった。結果的には7番手に終わったが、最終アタック中でスローカーに引っ掛からなければ4、5番手はいけていた状況であった。朝の悪い状態からすれば7番手のタイムはまずまずの成績。セッティングを思い切って絞り込んだのが良い結果 にむすびついたようだ。午後からの予選2回目に期待する。
69・ヤレック選手/ヤレック選手は自分の頭に描くドライビングフィールをコースの各ポイントで確かめながら、入念にセッティング作業を進めた。そして中盤、野田選手とタイミングをずらし早めにアタックを開始した。去年富士で出した自らのタイムは更新するもののタイムは18秒の後半と平凡。再度、細かなセッティングをつめて2回目は17秒台突入を狙う。
公式予選2回目(6/2 15:20〜 COURSE/ドライ  45分間)
68・野田選手/富士スピードウェイは超高速サーキッキで、スリップストリームを使えば抜くことのできる。これまでのようにシビアに順位 を意識しなくてもいいと各チーム考えているようだ。予選2回目のDoCoMo DANDELIONは1回目以上にセッティングの方向性を絞ってコースイン。当然、最高速重視である。タイヤは2セットを温存されており、決勝本番に向けて1セットを残す作戦である。
 残り20分で各車はニュータイヤによるアタックを一斉に開始した。この時点で10番手まで下げていた野田選手ではあるが、ここはあえて古いタイヤでアタック。17秒前半をめざしたがさすがに18秒を切れない。ラスト10分、ニュータイヤで本格的アタックに入った。 しかし、ストップした車両の回収のために終了間際に2度の赤旗中断があり、実質的なアタック合戦は残り5分に集中した。各車一斉のアタック。野田選手も同様に残り5分のアタックにかけたが、混み合うコース上でスロー車両に引っ掛かりタイムアップを果 たせなかった。
69・ヤレック選手/混み合う終盤のアタックを避け、早めにアタックを開始。予選1回目のタイムは更新するものの結果 は20位。自分なりのセッティングワークでレース経験を積み上げるものの結果 を出せないヤレック選手。早く迷いを振り払い、決勝でのランクアップを果 してほしいものだ。
第4戦・総合予選正式結果 /68 14位(出走21台)。ベストタイム/1分17秒623
/69 20位(出走21台)。ベストタイム/1分18秒598
野田選手コメント
 「これまでは朝の公式練習は順調だっただけに今回の状態は心配でしたが、予選に入るとメカニックのお陰で見違えるようにマシンは良くなっていました。1回目、2回目とも結果 的にスロー車両に引っ掛かりタイムが伸ばせなかったのが残念。とくに2回目はニュータイヤを残し万全の体制でアタックを仕掛けたのですが、2度の赤旗中断で予定が狂ってしまいました。決勝用にニュータイヤを温存できたので、この順位 からでも上位を狙うことは可能です。まずは完走を目指しますが、ここぞというところではアグレッシブに攻めたいと思います。」
ヤレック選手コメント
 「マシンのセットアップに専念したのですが、ストレートがスピードが伸びずスリップストリームが使えない最悪の状態。早く自在にマシンが操れるようになり、チームに貢献できるように頑張りたいです。」

フォーミュラ・ニッポン 第4戦 <決 勝>
6月3日(日) ・天候/晴 ・コース/ドライ ・出走台数/21台
開幕戦に続きエンジンブロー。高出力エンジンゆえのハイリスクに泣いた結末。
野田選手は26Lap でリタイア。ヤレック選手は粘り強い走りで13位、完走!
 午前9時35分からのフリー走行。フルタンクで数Lap 走ったところで野田選手は4、5番手のタイムをマーク。10Lap を超えたあたりでマシンにトラブルが発生。駆動系か?。 ここは無理せず走行を終了した。点検の結果、デフの破損が見つかり交換。ミッションもオーバーホールし決勝に挑むことに。決勝間際でのこれまでにない箇所のトラブルだけに若干の不安は残る。
 ヤレック選手は昨夜来からの体調不良の為に朝からのスケジュールをキャンセル。 レースを乗り切る体力が無いためやむを得ず出走を断念した。
決勝(6/3 14:15〜 COURSE/ドライ  50周)
68・野田選手/超高速バトル50周で争われる決勝レース。天候は晴でドライコンディション。気温は昨日より上昇し26度、路面 温度も40度を越しやや高めである。14番手スタートの野田選手。確実にスタートを決め、10Lap 当たりで早めのタイヤ交換を済ませ、温存したニュータイヤで残り40Lap を攻める作戦である。
 定刻通り決勝がスタートした。野田選手はスムーズに1コーナーに進入。12番手まで順位 を上げたが、前にタイムの上がらないマシン2台につかえ膠着状態となった。チームはこの状態を素早く察知し、DoCoMo通 信システムでタイヤ交換を指示。予定より早く7Lap でピットインした。交換作業はまずまずの7〜8秒台。がしかし、野田選手は2〜3m出たところでエンジンストールをおかしてしまった。30秒ほど大幅にタイムをロス。 コースインしたが背後には早くもトップ集団が迫っていた。ニュータイヤでベストラップの周回を重ねる野田選手。が、突然タイムが落ちた。リアタイヤのグリップがおかしいとピットに無線が入った。5Lap ほど様子をみて走っていたが、土屋選手のタイヤが外れるというアクシデントのタイミングを見計らいピットインした。やむを得ずニュータイヤから古いタイヤに交換。チェックの結果 、タイヤには問題は無かったが、タイヤ品質ののバラツキかもしれないと判断しても仕方がない。ともかくこのピットインで大幅に遅れてしまった。
 グリップ低下の症状はさらに続した。朝の症状に似ているため駆動系が奇怪しい。 コーナーの立ち上がりでアクセルを踏み込めない。しかしこんなだましだましの状況でも野田選手は7、8番手のラップをマークした。マシンそのもののセッティングがいい状態で、エンジンも調子がいいからであろう。皮肉にも今回は、これまでと違うトラブルに見舞われてしまったのだ。  因みに本山選手はスペシャルエンジンのトラブルで早々とリタイア。DoCoMo DANDELIONの前戦と同様の症状である。とてもリスキーなエンジンであることを物語っている。
第4戦・決勝正式結果 /68 13位(出走20台)。ベストタイム/1分18秒886
/69 出走せず。
野田選手コメント
 「今回の敗因は何といってもエンジンストール。2回目のピットインでもエンジンストールしてしまいました。集中力が足らなかったことを反省します。今後の対策として、朝のフリー走行でデフに問題が出ていたことと関連して、徹底的にチェックしていこうと思っています。
 チームからマシンを任されている以上、エンジンメンテナンスメーカーとのやり取りには妥協を許しません。メーカー側も自分のために2人体制で対応してくれています。 これに応えるためにも、自分のやるべきことをきちんとやる。次の鈴鹿で答えを出します。」
ヤレック選手コメント
 「レース、マシンのセット、ポーランドとの移動などで精神的にも肉体的にも疲れがたまって体調を崩してしまいました。チームスタッフやファンの方々に大して申し訳ないと思います。プロとして自覚をもっと持たなければなりません。」
村岡監督コメント
 「開幕戦から思わず天を仰いでしまうレースが4レース続いてしまいました。今回はとくに作戦通 りに進んでいた中での思いもかけないトラブルだけにショックです。今週6日から3日間鈴鹿でのプライベートテスト走行で仕切りなおしてシリーズに挑みます。 徹底的にシステムナイズし綿密な戦略をたてていきたいと考えています。
 6月1日よりF1チーム・ザウバーのエンジニアリングサポートを得ることが決まりました。鈴鹿でじっくりメニューをこなしデータを収集し、さらなるポテンシャルアップを目指します。詳細については資料データを添付いたします。」