2001年 全日本選手権フォーミュラ・ニッポン
第3戦 RACE REPORT
フォーミュラ・ニッポン 第3戦 <予 選>
5月19日(土) ・天候/曇 ・コース/ドライ ・出走台数/21台
乗れてる野田選手、最後の最後でアタックミス。 必勝体制で3列目から表彰台を狙う!
公式練習(5/19 9:00〜 COURSE/ドライ 60分間)
 マシン、ドライバーともコンディションが好調だった前戦・もてぎでは、あと一歩のところでクラッチが壊れてしまい念願の表彰台を逃してしまった。チームはこの無念さを最大のバネに心機一転、第3戦・MINEでトップ3の奪取をはかる。
 土曜日午前9時から60分間の公式練習走行がスタート。まず野田選手はもてぎ仕様のセッティングでコースレイアウトを探るテスト走行に入った。やはりMINEのテクニカルなコースを攻めるにはこのままのセッティングではニュアンスが決定的に異なる。チームは速やかに予定していたMINE対応のメニューによるマシン調整に入った。数回のピットイン・アウトを繰り返すにつれマシンは順調に仕上がっていった。終了まで1セットのタイヤで走りきり最終の26Lap目で出したタイムは1分15秒936 。トータルでは12位であるがほとんどのマシンはニュータイヤによるもの。 20Lap以上を走りきったタイヤでのタイムとしては特筆すべきもので、ニュータイヤで走行すればトップ3に相当する価値ある仕上がりである。
 一方ヤレック選手は1Lap でも多く走ることを課題に、細やかな調整を終始心掛けピットイン、アウトを繰り返した。早々と去年MINEで出した自らのタイムは更新することができ、ヤレック選手も野田選手同様に幸先のいいスタートを切ったといえる。
公式予選1回目(5/19 13:00〜 COURSE/ドライ 45分間)
68・野田選手/朝の公式練習で使用したタイヤでコースイン。予選前半はチームが用意した幾つかのメニューをこなすために周回を重ねた。そしてラスト15分、ニュータイヤを装着し最初のアタックを開始した。1分15秒台後半のタイムを刻んだ野田選手にはまだまだ上位 を狙う余裕が感じられた。MINEのコースは比較的距離が短いためこの時間帯はとくに混み合う。そこで一度ピットインして、ラスト5分、最終の3Lap アタックにすべてをかけた。結果はトップ本山選手からから 100分の4秒差での5番手。チームとしてはさらにメニュープログラムを試すことであと1秒は詰めれると判断しているようだ。こうして2回目の予選に向け、万全の体制で挑むための準備に入った。
69・ヤレック選手/野田選手からのデータをフィードバックしながら、ひたすら周回を重ねコースに慣れることに専念した。そしてコースの状況を見計らい早めにニュータイヤをつけアタック体制に入った。タイムは17秒の前半。細かなセッティングをつめて2回目は16秒台突入を狙う。
公式予選2回目(5/19 15:15〜 COURSE/ドライ 45分間)
68・野田選手/予選2回目も天候は晴でコースコンディションはドライ。気温は若干上がったものの1回目よりはタイムアップが見込めるコース条件となった。野田選手はこれまでのグッドフィーリングをキープしながらのコースイン。1回目に試せなかったメニュー走行で25分間を消化。残り20分、残っているニュータイヤの1セットを使いタイムアタックに入った。1分15秒1の好調なタイムでこの時点では4番手。すぐさまピットインし残り10分、細部の微調整を終え3セット目のニュータイヤで最後のアタックを開始した。
まずは1分15秒015 。あと少しで目標の14秒台突入で2、3番手が狙える。しかし最後の最後、肝心なところでハーフスピンを起こし万事休す。再度アタックするものの、コース上が混み合い予選は終了。結果 は6番手。ともあれ表彰台を狙える最低限のポジションはキープできた。マシン、ドライバーとも上向きの調子だけに決勝は大いに期待できるようだ。
69・ヤレック選手/2回目も6Lap 単位の周回でセッティングを調整。野田選手よりは早めにアタックを開始した。ヤレック選手も全体的な調子では上向きであり,走るたびに自己タイムの更新を塗り替えている。あとは経験を積み、実戦に耐えられる走りを身につけることが最大のテーマとなっているようだ。
第3戦・総合予選正式結果 /68 6位(出走21台)。ベストタイム/1分15秒015
/69 19位(出走21台)。ベストタイム/1分16秒580
野田選手コメント
 「前回のもてぎから走りに勢いを感じているのは、エンジニアとリズムが合っているからのようです。おおまかな方向性の中からも、的確にポイントを絞り込むことができ、ドライバーとして安心感が持てるようになりました。予選では最後にミスをしましたが、調子は上向き。14秒台の中盤は出せていたと思うので残念です。MINEはパッシングポイントが少ないため少しでも前からスタートしたかったです。まあ得意なコースだけに良い結果 が出せると思います。マシンのセッティングに関してはチームを信頼しています。」
ヤレック選手コメント
 「チームから与えられたマシンセッティングを自分なりに走り込み煮詰めました。自分としてはマシンをもっともっといい状態にして決勝にトライできるよう心掛けています。 明日の決勝、62周を自分のドライビングができるかどうか。そして確実に走ることを意識します。」

フォーミュラ・ニッポン 第3戦 <決 勝>
5月20日(日) ・天候/晴 ・コース/ドライ ・出走台数/21台
開幕戦に続きエンジンブロー。高出力エンジンゆえのハイリスクに泣いた結末。
野田選手は26Lap でリタイア。ヤレック選手は粘り強い走りで13位、完走!
 午前9時25分からのフリー走行。両ドライバーとも開始早々にタイヤ交換作業のテストを済ませ、あとはフルタンク、 100リットルを超えるガソリンを積んだ状態での決勝を想定した走りに取り組んだ。野田選手はとくに順調な走りを見せ、予選トップの本山選手と互角のタイムでコンスタントに周回を重ねた。他のチームからフルタンク状態のチェックが入るほど、調子のいい決勝セッティングに仕上がっているようだ。そしてフリー走行が終了したあと問題が起こった。
 エンジンメンテナンス担当の東名エンジンから2番ピストンにクラックが確認されたと報告が入った。決勝前の最終メンテナンスで、内視鏡を使ったチェックである。可能性としては3分の2の確率でカーボンかすによる燃焼キズ、残りはクラックであろうと分析。 チームとしては決断を迫られた。ハイリスク、ハイリターンの高出力スペシャルエンジンから去年までのレギュラーエンジンに積み替えるか。ぎりぎりまでドライバー、エンジニアとミーティングした結果 、エンジンは積み替えずこのまま決勝に挑むこととなった。不安が残るのは事実である。
決勝(5/20 14:30〜 COURSE/ドライ 62周)
68・野田選手/62周で争われる決勝レースのコンディションは晴でドライ。スタートに出遅れ8番手まで順位 を落とした野田選手ではあるが、朝の好調なフリー走行の状態からすればここは焦ることはないと悟った。レースも62周と長い。1、2Lap を冷静にやり過ごし、さあそろそろという3Lap 目に入ったところで、恐れていたエンジンに異変が起き始めた。コーナー立ち上がりでパワー感が落ちはじめたのだ。野田選手はブレーキングを遅らせ必死に対応するものの、コーナーの立ち上がりで放される。このような症状を抱えながら5Lap、10Lapとレースは進んだ。20Lap あたりまでなんとか堪える野田選手。順位は暫定ではあるが3位キープしていた。ヤレック選手が15Lap 目でタイヤ交換を先に済ませ、野田選手の準備が整った20Lap 目。前を走る1台の土屋選手と同周回にピットインした。野田選手のほうがピットは手前でやや有利な状態。うまくタイヤ交換を済ませば順位 がひっくり返る絶好のチャッス。がしかし右のリアタイヤが嵌まらず、しかもエンジンストールで15秒を費やしてしまった。最悪の結果 で10番手まで順位を落とした。
 そして25Lap 目、タイムが上がらないまま症状は悪化した。順位を7番手まで回復していたので、ここで完走を目指す走りに変えるようDoCoMo通 信システムでピットから指示がでた。直後エンジンブロー直前を思わせるレスポンス。そしてとうとう裏ストレートでエンジンパワーが抜けエンジンがブロー。瀕死の状態で何とかピットまでたどり着いたがここでリタイア。

69・ヤレック選手/19番手からスタートしたヤレック選手。15Lap 目でのタイヤ交換もスピーディーにこなし終始コンスタントにラップを刻み続けた。結果 、暑い過酷のレースを13位で完走を果たした。
第3戦・決勝正式結果 /68 リタイア(27Lap)。ベストタイム/1分17秒462
/69 13位。(出走21台)。ベストタイム/1分18秒501
野田選手コメント
 「いきなりスタートでミス。遅いクルマが前に塞がったため抜けず、様子見の状態になりました。そしてこれからと言うところでパワーダウン。ピットに報告したものの解決策がなくじわじわ順位 を落としていきました。しばらく我慢の走行が続き20Lap 目、DoCoMo通 信システムのやりとりで最高のタイミングでタイヤ交換ができたのですが、ここでも焦ってミス。コースに復帰したもののエンジンの調子は悪くなる一方で、結果 的に鈴鹿と同じ状況でレースを終わらせてしまいました。朝まで完璧だったのに・・・。仕切りなおして次戦・富士でがんばります。」
ヤレック選手コメント
 「MINEはテクニカルなコースで、気温も暑く厳しいレースでした。自分としては与えられたマシンのポテンシャルを100%発揮できるよう心掛けています。13位 完走は次につながるレースだったと思います。次戦・富士は少しでもレベルアップできることを目指し積極的にチャレンジします。」
村岡監督コメント
 「初戦から3戦とも予選はOK。そして何故か決勝でトラブルが発生という辛い結果 が続いています。原因は3戦中2戦がスペシャルエンジンのブロー。ハイリスク、ハイリターンのエンジンではあるものの、上位 ほとんどのマシンが使用している事実があるだけにチームの戦略として、これからもこのエンジンを投入せざるを得ません。メンテナンススタッフと納得のいく管理をしていきたいと思っています。
 チームのポテンシャルは確実にアップしています。この状況を打開するためにも、モチベーションを高く持ちつづけ、チームスタッフ、そして関連スタッフとのコミュニケーションをさらに親密にして乗り切って行きたいと考えています。ぜひとも、次回富士にご期待ください。」