2001年 全日本選手権フォーミュラ・ニッポン
第2戦 RACE REPORT
フォーミュラ・ニッポン 第2戦 <予 選>
4月21日(土) ・天候/曇 ・コース/ドライ ・出走台数/21台
野田選手、会心アタックで3位の快挙。チーム初の表彰台を目指し2列目スタート!
公式練習(4/21 9:00〜 COURSE/ドライ 60分間)
 開幕戦・鈴鹿から約1か月のインターバル。一時は6位 までランクアップしながらも思わぬエンジントラブルでリタイアした前レースのデータを徹底的に分析し、チームは今回もてぎに乗り込んだ。2台体制ということも含め新チームのデータ収集能力、処理能力は昨年に比べ格段に向上しており、好調だった鈴鹿でのコンディションをベースに、さらに戦闘力のあるマシンに仕上げようとする意気込みが公式練習で感じ取れた。野田、ヤレック両ドライバーもチームとのコミュニケーションは初戦よりも深まっており、ピリピリとした緊張感もなくなりメカニックとの意志疎通 も順調に進んでいるようだ。
 午前9時からの公式練習走行。まずスタート時のセッティングに問題点を感じた野田選手がはやばやとピットに戻ってきた。これに反応するかのようにチームエンジニアはあらかじめ準備していた別 パターンのセッティング変更を指示。素早く作業を終えマシンをコースに送りだした。この大幅なセッティング変更がタイムアップにつながり、その後順調に周回を重ねた。結果 は13位であるが野田選手の感触もよく、午後からの予選には相当期待が持てる状況となった。
 ヤレック選手に関しては、前戦雨中でのレースを完走した実績を今回のレースに生かすため、不慣れなもてぎのコースを少しでも多く走ることを目標にメニューが消化された。細かなセッティングを詰めながらフルに走行を続けたが、思ったほどマシンにノレなかったようだ。やはり走り込みが少ないせいかタイム的には19位 と期待外れの成績となった。
公式予選1回目(4/21 14:05〜 COURSE/ドライ 45分間)
68・朝の公式練習走行でセッティングの方向性をつかんだ野田選手。予選1回目からアグレッシブなセットアップの変更を試みた。最初のピットインで大幅な変更作業を終えコースイン。このセッティングに手応えを感じ、数Lap 確認の走行を続けた。そして30分過ぎニュータイヤで最初のアタックを開始。アタック毎にタイムを上げ5Lap 目で6番手のタイムをマーク。このまま行けば3列目スタートになり、パッシングの難しいもてぎでの最低条件となる4列目以内をクリアしたカタチとなった。
69・ヤレック選手/予選モードに入り野田選手のデータをフィードバック。細かなピット作業を繰り返し、朝の公式練習走行よりはランクを上げ15番手の成績。とはいうもののこの順位 周辺には実績のあるドライバーが名を連ねている。まだ実績の浅いヤレック選手ではあるが、ハンドリング次第では大幅なランクアップが期待できる。
公式予選2回目(4/21 16:00〜 COURSE/ドライ 45分間)
68・野田選手/天気予報では雨が心配されたが、どうにかドライの状態で予選2回目を開始することができた。野田選手は1回目の予選でやり残した事を一つ一つトライしながら、確実にセッティングを煮詰める作業を進めた。ラスト20分で2セット残っているニュータイヤを履きアタックを開始。ずばりセッティングがキマリ3番手の好タイムをマークした。さらに順位 を上げるべくラスト5分で最終アタックを仕掛けた。が、各車が一斉にコースインしたためクリアタイムは取れなかった。結果 的には最後の最後に荒選手が100 分の1秒上回り、4位となったが絶好のグリッド2列目は確保することができた。なお、予選終了後荒選手の車両規則違反が判明し3位 に繰り上がった。
69・ヤレック選手/1回目で苦労した甲斐があり、早めの段階でセットアップを固めることができた。残り25分で2セット目のニュータイヤでアタックを開始。周回を重ね通 算13Lap 目で1分36秒310をマーク。それ以降タイムアタックを続行したが6Lap 通して36秒台をキープ。目標とする35秒台には惜しくも届かなかった。予選結果 は17番手。焦らずに確実な走行で決勝に挑む。
第2戦・総合予選正式結果 /68 3位(出走21台)。ベストタイム/1分34秒687
/69 17位(出走21台)。ベストタイム/1分36秒310
野田選手コメント
 「開幕戦からの約1か月の間、チームエンジニアとのミーティングを幾度も重ねてきました。チームとのコミュニケーションも良好で、その分自分のハンドリングテストに集中することができました。いま私とチームのリズムは最高です。ノッてる時にノッてる車に乗れることに感謝しています。今日の予選結果 に満足せず、明日はチームのために、スポンサーのために表彰台を狙います。」
ヤレック選手コメント
 「もてぎのコースはストップ&ゴーで難しいという印象を持っています。まだ走り込みが少ないせいか思うような走りができませんでした。ただチームが用意してくれたマシンにはとても満足しています。チームの技量 に相応しい成績をのこすために、明日はトップ10を目指します。」

フォーミュラ・ニッポン 第2戦 <決 勝>
4月22日(日) ・天候/晴 ・コース/ドライ ・出走台数/21台
スタート直後、伸びない脇坂選手を一気に攻める野田選手。
果敢な走りが 裏目となってクラッチトラブル。
ヤレック選手も23Lap 目、無念の途中リタイア。
 前戦、決勝セッティングの変化に戸惑った経験を反省し、ガソリンフルタンクの状態で十分に走り込むメニューが両選手に用意された。野田選手は開始早々1分37秒761 でボードトップ。以降も細かな調整とともにフルタンク状態を継続して走行した。ガソリン量 を減らす他車と互角のタイムで走りきり上位タイムをマーク。スタート次第では決勝で大きな期待ができるほどの好調さを見せつけた。ヤレック選手もフルタンクでのマシンの挙動をつかむために走り込んだ。タイムは38秒台を刻みこちらもトップ10への望みを大きくふくらませた。
決勝(4/22 14:30〜 COURSE/ドライ 45周)
68・野田選手/決勝当日は晴れのドライコンディション。45周で争われる決勝レースのスタートは午後2時30分。チームにとって悪夢ともいえる戦慄がそのスタート直後に走った。グリッド2列目、好位 置からスタートの野田選手。1位本山、2位脇坂選手がフライング気味のスタートを切った。その状況を目の前で見た野田選手は当然自分がスタートに遅れたと思ったに違いない。条件反射的に焦る気持ちでクラッチをミートしてしまう。1コーナー、2コーナーへと猛烈な勢いで前車を追走。伸びのない脇坂選手をとらえ、ここで一気にパスしようと果 敢にアタックを続けた。さらにトップ本山選手にも遅れまいと猛烈に追走。結果 的に半クラッチを多用したことがクラッチに負担をかけ過ぎオーバーヒートを発生。次の瞬間、モニターにスローダウンする68号車が映る。あまりにも呆気ない幕切れにチームスタッフ全員が言葉を失ったのは言うまでもない。
69・ヤレック選手/スタートで遅れをとったヤレック選手。焦りからかヘアピンで後車と絡みコースアウト。ダメージをチェックするためにピットインした。タイヤがバーストしフロント部にもダメージがあった。修復後コーストンしたものの集団とは離れてしまい単独走行状態となった。粘り強く周回を重ねたが23Lap 目、同じヘアピンでスピンしコースアウト。スタートミスでの焦りがレース展開のリズムを狂わしてしまったのだろう。
第2戦・決勝正式結果 /68 リタイア(0Lap )。
/69 リタイア(23Lap)。ベストタイム/1分39秒571
野田選手コメント
 「自分のラフな面が出てしまったレースでした。絶好のポジションからのスタート。このチャンスを確実にモノにするため冷静なドライビングを心掛けていたのですが・・・。 前を走る脇坂選手のスピードを見てパスできると思いシフトチェンジで攻めたのがトラブルの原因となりました。マシンの状態が良すぎたのも攻める気分になった要因かもしれしれません。最高の状態にマシンを仕上げてくれたチームには申し訳ない気持ちでいっぱいです。もちろんスポンサーにも。今日がオーナーの誕生日と聞いて俄然はりきっていたのですが残念です。次戦・MINEは自分の得意コース。キッチリ結果 を出します。」
ヤレック選手コメント
 「スタートがこれからの課題です。1Lap 目にクラッシュに巻き込まれ、これで終わったかと思いましたが、チームの努力のお陰でコースに戻れたのはラッキーでした。走り込むほどに集中力が衰え、再度コースアウトしていまいました。FNマシンのレベルの高さを痛感したレースでした。最高のマシンに乗れるいまの状況に応えられるように、次戦も果 敢にチャレンジします。」
村岡監督コメント
 「今回は残念としか言いようがありません。マシンが止まった瞬間、去年のSUGOでのレースのことが脳裏をかすめました。あの時もマシンの状態は良く、チーム全体で勝ちとった2番手スタートだったのですが・・・。詰めの甘さが露呈したレースでした。
 野田選手の加入により、チームの総合力は確実に上がっているといっていいでしょう。データ的にも問題はなくシステマティックな指示系統が効果 的に働き、マシンのセットアップも効率よく図れるようになり、チームのムードは盛り上がっています。今回の結果 にめげず前向きの姿勢でシリーズを戦い抜きます。
 ヤレック選手に関しては、今回も決勝スタートでミス。焦りからくるメンタル的なもろさを克服することが肝心です。ヤレック選手のパフォーマンスが野田選手をサポートできるようになれば、チームはきっといい結果 を出せるでしょう。